東京都葛飾区といえば、風情あふれる下町の中の下町。フーテンの寅さんや両さんの街としても有名ですが、今回はそんな街にちょっと珍しい、「カフェ・ガーデン」をご紹介します。
葛飾にある立石という街
カフェがあるのは、葛飾区立石。最近では「せんべろの街」(1000円でべろべろに酔える街)としても人気を博しているようで、確かに駅から伸びる商店街には昭和の雰囲気が漂っています。
そんな中に突如として現れる洋風建築。それが今回ご紹介する「カフェ・ガーデン」です。ガーデンの名の通り、道路沿いにはテラス席。大きな窓が開け放たれた店内は風通しがよく、地中海を思わせるインテリアは、まるでヨーロッパのプチホテルみたいに素敵。
窯焼きピッツァと焼きたてパンのお店
この日私がいただいたのはパンケーキとコーヒーのセット(680円)。もし人数が多ければ、窯焼きピッツァがおいしそう。そして店頭に並ぶ焼きたてパンはテイクアウトも可能です。ついついいろいろ買いたくなるけど、値段だけは手頃な下町価格。もしも家の近所にあったら、毎日立ち寄ってしまいそう。
店内にあふれるオーナーの感性
さて、こちらの店がオープンしたのは今から20年ほど前のこと。店のコンセプトからメニュー、そしてインテリアに至るまで、全てオーナー自らが勉強し、自ら手がけたんだそう。何から何まで素敵で、驚くほどのクオリティです!
何が彼女に、そこまでの情熱を注がせたのか。興味本位で聞いてみると、どうやらその秘密は、「DNA」にありそう。それを教えてくださったのが、この日店頭に立っていたオーナーのお母さま。実はお母さま自身が、かつて純喫茶を経営していたんだとか。喫茶店の務めは、お客さまに居心地の良い時間を提供すること。つまり喫茶店を実家とする原体験が、やがて娘さんにもカフェ経営の道を進ませたということです。
家族で作る温かい空間
親から子へ受け継がれたカフェ経営というバトン。居心地の良い空間と味へのこだわりは、純喫茶からカフェへと名前を変えても、脈々と受け継がれるもののようですね。
立石にある「カフェ・ガーデン」。下町散歩のついでに、あなたも足を運んでみては?